外の風も肌寒くなってきた12月17日、梅小路公園内にある緑の館にて、NPO法人Teach For Japan とEN Lab.共催のイベント「これからの教師に求められる力とは?」が行われました。熊本大学の苫野一徳さんをお招きし、EN Lab.代表の荒木との対談を軸に、Teach For Japanの木村彰宏さんとEN Lab.理事の石橋の4人でのパネルディスカッションを行いました。

 

まずはじめに自己紹介ということで木村さんの勤める株式会社Litalicoの取り組みについてのご紹介がありました。そしてEN Labの紹介を石橋から。続いて苫野さん、荒木へと続きました。近況報告から笑いも混ぜながらの自己紹介で場が和み、ここでグループワークです。

たまたま近くに座った3〜5人ほどで自己紹介と今日のイベントでなにを期待するかという話し合いをしました。教員の方や福祉施設の方、企業、教育委員会、大学生など、多種多用な人々が参加していました。そして本題へと移ります。

はじめは苫野さんと荒木との対談でした。「学びの個別化・協同化・プロジェクト化」という苫野さんのキーワードを元に、アクティブラーニングへの問題提起をはじめとする教育方法論、カリキュラム論、教員養成課程への問題提起など様々な視点から、子どもの学ぶ権利についてまで対談が進んでいきました。それとともに向かい側では石橋によるファシグラも行われました。白熱した議論には会場から唸る声も。白熱しすぎた対談は予定時間を一杯に使いながら、休憩を挟みました。

休憩時間には先ほどのグループ内でお互いに名刺交換を行ったり、対談についての意見を議論しあったり、初めて一同に介したとは思えないほどの良い雰囲気が会場を包んでいました。

休憩を挟み、4人によるパネルディスカッションへと移りました。
テーマは「セカンドキャリアとしての教師と教師のセカンドキャリア」についてです。
はじめにこのテーマの元として、NPO法人Teach For Japanのご紹介がありました。木村さん自身、Teach For Japanを通じて2年間の教師経験をされたフェローでいらっしゃいます。教師には多数の人をまとめ上げるマネジメント能力と分かりやすく伝わるように伝えるプレゼン能力とが必要になります。しかしこれは企業でも求められる能力です。その点から企業と学校がもっと密な連携を取り、社会自治体とが一体となって日本社会を変えていく必要があるのではないか、という問題提起から始まりました。

グラフィッカーはEN Lab.の有廣が務めました。これまでの終身雇用の形から脱却し、教員も様々な業種につきながら生活できる社会の育成とともに学校の開いた体制や地域社会との連携の必要性など議論は学校や教育にとどまりませんでした。

その後質問時間となります。白熱した議論の末押し迫った時間と睨めっこをしながら3人の方に質問をいただきました。福祉関係の方から大学生までの様々な視点からの質問で、ビジョンの共有や教師になるまでに大学ですべきことなど重要な課題ばかりです。

休憩を挟み最後にグループワークを行いました。今日の2時間ほどのパネルディスカッションを経て、今日のメンバーで議論したい内容を紙に書き、前で発表します。そのテーマを会場のあちこちに分かれて議論します。今回は8名の方が立候補していただけました。会場はさらに暖かい雰囲気で盛んな議論が行われていました。

互いの立場を尊重しながら、話し合いのグループの移動は自由。模造紙に議論の過程をグラフィックしていたグループまでありました。またグループには入らないながらも、たまたま出会った人同士で話し合う姿も。苫野さん、荒木、木村さん、石橋もグループの和に入り、同じ立場で議論を行いました。

大盛り上がりの中、時間切れに。

時間のマネジメントが甘かったようです。反省。最後は流れ解散のような形になってしまいましたが、このような素晴らしいイベントになったこと、参加者の方々に、スタッフ一同感謝しています。またこのようなイベントができればと思います。乞うご期待!